人といても、心はどこか孤独でした。
「枠」に収まりきらなかった私が、 土と微生物に教わった、いのちの本当の使い道。

■強制終了の過去
幼い頃から、私はどこか周囲と本当の意味で馴染めない感覚を抱えて生きてきました。

友人の輪の中にいても、心の奥底には常に静かな孤独がありました。 人よりも少し早く物事が見えてしまう。気づいてしまう。 その感性ゆえに、学校や会社というあらかじめ決められた「規格」の中にいることが、私にはひどく退屈で、息苦しいものに感じられたのです。

「私の居場所は、ここではない気がする」

自分の個性を押し殺し、社会のシステムの中で何とか折り合いをつけようとしました。 起業してからも、男性社会の中で「女性としての幸せ」や「体の声」を後回しにして、一人で全てを解決しようと走り続けました。

しかし、精神は「もっと自由に飛びたい」と叫んでいるのに、無理を重ねた身体は限界を迎えていました。 待っていたのは、成功の充実感ではなく、「身体の強制終了（ストップ）」でした。

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■動き出した天命

重い婦人病を患い、事業も暮らしも、一時停止。 自由を求めているのに、体が動かず、生命力が枯れていくジレンマは、絶望に近い辛さでした。

そんな中、湯治場の大自然で出会ったのが、「腸内細菌（微生物）」と「東洋の叡智」でした。 そこで私は、衝撃的な事実に気づかされます。

自然界の微生物や植物たちは、決して「自分ひとり」では生きていませんでした。 互いに支え合い、栄養を交換し、その個性を全開にしながら、大きな命のサイクルを回していたのです。

「あぁ、私は一人で頑張りすぎていたんだ」

私が苦しかったのは、他力を頼らず、循環の流れをせき止めていたから。 自然界のように、この個性を開いて、他とつながり、助け合う「環（わ）」の中に身を委ねればよかったんだ・・

そう気づいた瞬間、止まっていた人生が劇的に動き出しました。 体は癒え、かつて私を孤独にさせていた鋭い感性は、人々の迷いを天命へつなぐ自然界の「羅針盤」へつながり、新たな人生の幕開けへと向かいました。

​それからずっと、豊かな自然界の循環に感動しながら、情熱的に生き続けています。